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技術係、石井将樹。 |
車高調 |
Super OHLINS Type-R
+ハイパコ |
フロントバネレート |
17.9kgf/mm |
リアバネレート |
17.9kgf/mm |
キャンバー |
F-2°00′/R-2°30′ |
キャスター角 |
5°50′ |
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富士スピードウェイ、
高速コーナーの回頭性や安定感の向上で2秒短縮。 |
ピーキーという形容詞が、その操縦性に冠せられる初期型S2000。オーナーは某精密機器メーカーの技術系サラリーマン、石井氏である。2004年、参戦していたJAFジムカーナに有利な車輌として購入。しかし、練習のつもりで通い始めたサーキット走行に引きつけられてしまったのであった。現在は、年4戦のFSST(Fisco
Special Stage)がメインとなっている。が、「エンジン本体や車体には手をつけない。これが自分の中のお約束です」と言う。アブソーバーとコイルは変更してもアーム類はすべて純正。タイヤサイズもメーカーのスペックから大きく外れないようにしている。「長く愛車とつきあうことやリスクの回避、なにより、万が一の場合の復活の早さとコストを重視している」のだ。したがって、石井氏がもっともこだわる部分が足まわりである。このこだわりから巡り会ったのがエレガントスポーツAZURの川村氏であった。川村氏は、オーリンズの国内向け製品のテストドライバーであり、当然のようにAZURセットのSuper
OHLINS Type-Rをアブソーバーに採用。しかし、「富士スピードウェイの高速コーナーでの回頭性や安定感に不安があった」。そこでスプリングを見直すこととなり、ここに、ハイパコが選択されたのである。「高速コーナーでの安定感が比べものにならない。ダンロップコーナーや13コーナーからネッツコーナーにかけて、左右の切り返しが早くなり、ラジアルタイヤで2秒の短縮となった」と、その操作性と安定感への実感を語る。もちろん、コストパフォーマンスにも納得していると言う。ちなみに、約18kのバネレートは固すぎるように思うが、S2000のサスペンションは前後共にダブルウィッシュボーン。構造上、ショックアブソーバーの下端取り付け部を車体外側に出す事ができず、ロアアームの途中に取り付けることとなり、テコの原理によってレバー比が約1:1.5と高くなる。つまり、ストラットタイプと違い、レバー比がテコとストロークによって2乗で効いてくるので、18÷1.5の2乗=8となり、ホイールセンターで8k程度にしかならないのである。
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