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Team SAMURAI 土屋武士
サムライ 0466-49-5010
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動きのプロセスが分かるスプリング。
だから、走行状況を掴むことができる。
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エンジンに性能調整という名の出力抑制が施されたGT300を闘うためには、ドライバーの技量はもちろん、なによりマシンそのもののポテンシャルの高さが問われてくる。なかでもサスペンションシステムの設定が大きな要素となってくる。
「サスペンションシステムは、大きく分けると二つの目的のためにあると言える。まず、タイヤを使いきるため。そして、タイヤが路面を捉まえている状態をドライバーに伝わりやすくすること。言い換えれば、ドライバーがタイヤや路面の状態を掴みやすくすることだ」と、GT300の雄、ZENTポルシェをメンテナンスし、また、自身もドライバーとしてエントリーするサムライの土屋武士氏。
ドライあり、ウエットありの路面。刻々と消耗するタイヤ。そうした状況をドライバーが掴み取る唯一の手段は、路面とタイヤからのインフォメーション以外には無い。そのインフォメーションを受けやすい環境を作るのがサスペンションシステムに他ならないと言うのである。
「また、ドライバーにも固有のクセがある。したがって、特定の個人だけが活用できるピンポイントセットでは無く、幅広く誰でもが活用できるセットであることがサスペンションセットの要件となる」と続ける。
サスペンションシステムへの、こうした想いを持つ土屋氏にとってハイパコは高評価となるスプリングだと言う。
「最大荷重に耐える力を持つスプリングは多く存在する。しかし、状況を掴み取るためには、その入出力や動きのプロセスを把握できることこそ大切。このプロセスが掴めるからこそ、ハイパコは“しなやか”という動きの言葉で評価されるのだと思う」
この評価こそ、様々な状況の中でマシンポテンシャルを引き出し続けることができるマシン作りを担うチームとして、そして、レーシングドライバーとしての最大賛辞なのではないだろうか。
最大グリップはあるが、そのプロセスが分からない、または、ドライビングしづらいスプリングの場合、いかなるドライビングにも対応しなくてはならないというセット・コンセプトを満足させることはできない。また、幅広い対応力を持ったセットを行うことができない。
こうしたスプリングへの要求は、釣り竿を思い浮かべると分かりやすい。強い引きで竿はしなる。しかし、どんなに大きくしなっても、手元の感覚は一定であることが良い竿の条件だと言われている。これは、ヒットから巻き上げまでのプロセスにおいて、魚の状況が誰にでも想像しやすいからに他ならない。サスペンションも同じことが言えるのである。
「ハイパコを知ってしまうと、ハイパコになってしまう」と土屋氏。だから、一般のユーザーにもレースノウハウをつぎ込んだセットを提供する際、選択するスプリングはハイパコとなるのだと言う。
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